不動産仲介トラブル事例35:重要事項説明書に地盤改良工事及びがけ条例の適用による建築制限に関する記載がされていても、実際の口頭説明がこれと異なったことを理由に、売主業者及び媒介業者の責任が認められた事例

本ブログでは、不動産業者向「令和4年度版 宅地建物取引士 講習テキスト」
記載の事例について記述します。

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紛争の内容

① 買主Xは、平成22年2月、売主業者Y1から、媒介業者Y2の媒介により、東京都目黒
区内にある7区画に分割された分譲地の1区画(本件土地)を3,870万円で購入した。
② 売買契約書及び重要事項説明書には、次の記載がある。
ア 本物件において、建築物を建築する際に、建築を依頼した施工業者等に地盤調査、地耐力調査を要請されることがあり、その結果によっては地盤補強工事等が必要となる場合があります。(略)それらの調査費用、及び地盤補強工事等が必要になった場合に発生する費用については、買主負担となります。
イ 本物件は、東京都安全条例第6条(がけ条例)の制限を受ける場合があります。
③ Xは、本件土地上に建築する建物の予算として、Y2から参考プランとして提示を受けた木造建築とすることを前提に1,430万円程度を見込んでいたことから、重要事項説明を受けた際に、上記イの東京都安全条例第6条の制限を受ける可能性をY2の担当者に確認したところ、多分大丈夫だろうが、正確なところは分からないので売主Y1に聞いてほしいと回答された。そこで、Xは、Y1に対し、がけ条例の適用があるかどうかについて質問したところ、Y1は、仮にがけ条例の適用があっても、問題なく対応可能であると回答した。
④ また、Xから地盤改良工事費用について質問を受けたY1は、大丈夫(工事は必要ない)
だろうと回答した。
➄ Xが一級建築士に本物件上に建築する建物の設計を依頼したところ、次の点が判明した。
ア 本件土地の地盤が軟弱であるので、地盤補強工事として777万円が必要。
イ 本件土地にはがけ条例が適用されるので木造建物は建築できず、RC構造とする必要があり、追加工事費用として833万円が必要。

<紛争関係図>


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各当事者の言い分

買主Xの言い分

① 重要事項説明書の読み合わせ時に、がけ条例の適用と地盤改良工事の必要性について質問をしたときに、がけ条例の適用があったとしても問題なく対応できるし、地盤改良工事についても大丈夫だろうとの口頭説明をしているのだから、前者についてはY1・Y2に重要事項説明義務違反があり、後者については隠れた瑕疵として瑕疵担保責任が発生する。
② したがって、RC構造にする追加工事費用833万円のうちの633万円と地盤補強工事に要する777万円との合計金1,410万円のほか、慰謝料、追加設計費用、住宅ローン利息相当額その他の損害の賠償を請求する。

売主業者Y1、媒介業者Y2の言い分

① 売買契約書及び重要事項説明書には、本件土地について
ア がけ条例の適用がある可能性が明記されている。
イ 地盤補強工事等の費用は買主Xの負担とする特約が明記されている。
また、書面と異なる説明をするはずがない。したがって、責任はない(Y1、Y2)。
② 媒介業者として負う説明義務は、本件土地についてがけ条例適用の可能性がある旨を告知することであり、それで十分であるから説明義務違反はない(Y2)。

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本事例の結末

判決は、次の内容となった。
① Y1・Y2両名について、がけ条例の適用に関する説明義務違反(不法行為)が認定され、建物追加工事費用分の633万円全額のほか、慰謝料150万円や弁護士費用の一部等も損害として認められた結果、総額1,000万円強の支払いが命じられた。
② さらに、Y1については、①とは別に、瑕疵担保に基づく損害賠償責任として地盤補強工事費用の750万円の支払いが命じられた。

(1)Y1・Y2両名の説明義務違反について

本件土地と隣接地との高低差に鑑みると、本件土地は目黒区からがけ条例の適用があると判断される蓋然性が高いものと認められることに照らし、がけ条例の適用の有無について、十分な説明が尽くされたものとは認め難い。
かえって、Y1・Y2の説明は、本件土地にがけ条例の適用があるかどうかにかかわらず建物の建築費用に全く影響しないとの誤解を生じさせるものであったといわざるを得ない。

(2)Y1の瑕疵担保責任について

地盤補強工事等の費用に関するXの質問に対して、大丈夫だろうという趣旨の回答をしたことや、本件参考プランに「地盤改良費不要」との文言があることを考慮すると、Y1において、本件土地は地盤補強工事等が不要な土地であり、仮に地盤補強工事等が必要とされる場合であっても、一般的に1,430万円の範囲内で建物を建てることができると受け止められてもやむを得ない説明をしたものである。
そうすると、本件土地は、むしろ地盤補強工事等が実質は不要なものとして売ったと認められるから、地盤補強工事が必要であることは目的物の隠れた瑕疵にあたり、Y1は、売買契約書の特約の記載等によっても、瑕疵担保責任を免れるものではない。

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本事例に学ぶこと

① 重要事項説明書の作成にあたっては、単に「可能性がある」という抽象的な記載では足りず、どの程度の具体的可能性があるのか、また、そのことが建物建築等にどのように影響するのかを調査し、明記することが必要である。
② 重要事項説明書の説明内容について質問を受けたときは、正確な説明をする必要がある。
③ また、判決のとおり、単に「地盤補強工事が必要となる場合がある」「必要になった場合の費用は買主が負担する」というような説明や記載があったとしても、売主の瑕疵担保責任(民法改正後は契約不適合責任)が免責されるものではないことに十分注意すべきである。

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安達孝一

部署:本店

資格:宅地建物取引士、定期借地借家権プランナー、 2級ファイナンシャルプランニング技能士、 日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタント、 日本仲人協会 マリッジアドバイザー

日々、情熱・魂(ゲミュート)・鋼鉄の意志で生きています。

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