不動産仲介トラブル事例33:売主業者及び媒介業者に、接道義務を満たしていない物件の説明義務違反があったとして、引渡しから17年後に買主に対する不法行為責任が認められた事例

本ブログでは、不動産業者向「令和4年度版 宅地建物取引士 講習テキスト」
記載の事例について記述します。

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紛争の内容

① 買主Xは、平成5年10月29日、宅建業者Y1から、千葉市内にある中古住宅を、宅建業者Y2および宅建業者Aの仲介で代金2,550万円で購入し、同年12月27日に物件の引渡しを受けた。
この契約に際し、Xは、地元金融機関から2,200万円の借入れを行った。本件建物は、昭和50年10月1日新築で、本件土地は、いわゆる「袋地」と、隣地と共有の路地状敷地からなっている。-当該路地状敷地は、幅員約2.7mで、幅員約6mの公道に接している。
<敷地説明図>

② 本件建物については、昭和50年6月、本件路地部分に幅員4mの道路が設置され、本件土地が当該道路に接することを前提として建築確認を取得していた。しかし、現実には、本件路地が存在するのみであったため、本件建物か、隣地建物のうち1棟しか建築できなかった。
③ 引渡しを受けた後、約15年経過した平成20年12月頃、Xは不動産業者Bに買い取って欲しい旨の相談をしたところ、「本件土地は、接道義務を満たしていないから、建築確認が下りず、建替えができないので、買い受けることはできない。」と断られた。
④ Xは本物件の購入価格と適正価格との差額、借入金にかかる利息金相当額の支払い等を求め、平成21年8月18日、裁判所に提訴した。
i) {a)本件売買代金(2,550万円)+b)本件借入れに係る利息金相当額(727万5,669円)+c)遅延損害金(397万4,823円)}-本件不動産の本件売買契約時における適正価額(Xの主張する額)752万円=2,923万492円
ⅱ) 弁護士費用...上記金額の1割292万円
計3,215万492円

<紛争関係図>

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各当事者の言い分

買主Xの言い分

① 本件土地が接道要件を満たしておらず、建替えが困難であることについては説明を受け
たことがない。
② 購入価格は、建替え可能であることを前提としているので、適正価格との差額を返還すべきである。
③ また、借入れにかかる利息金相当額も返して欲しい。

売主宅建業者Y1、媒介業者Y2の言い分

① 本件建物が絶対建替え不可能とは言えない。
② 本件建物は、建築確認を取得している。
③ 利息金の返還には応じられない。また、Xは10数年居住の利益がある。

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本事例の結末

判決では、Y1、Y2(以下「Yら」という)の説明義務違反(不法行為)を認め、Xの損害賠償請求を一部認めた。

(1)Y1、Y2の説明義務違反

① 宅地の売買においては、建築基準法上の接道関係は、建替えの可否並びに転売の可否及び転売条件等に大きく影響するものである。
Y1は、本件売買契約の付随義務として、本件土地の接道状況についてXに対し説明する義務があった。
Yらは、宅建業者であり、売主及び仲介を業として本件売買契約に関与したものであるから、宅地建物取引業法第35条第1項により、それぞれ取引主任者をして、Xに対し接道状況について説明すべき義務を負っていた。
② 本件土地は、接道要件を満たしておらず、建替えが困難な土地である。ところが、本件売買契約書には、この点について何ら記載がなく、本件重要事項説明書には、本件土地の「北側が幅約6mの公道に約3m接している」旨記載され、「新築時の制限」としては道路斜線制限等が記載されているのみで、接道要件との関係での建築の制限については全く記載されていなかった。そして、Xは本件土地が接道要件を満たしておらず、建替えが困難であることについては説明を受けたことがなかった。
③ したがってYらには、Xに対する説明義務違反(本件不法行為)があったことが明らかで、Yらは、本件不法行為と相当因果関係にあるXの損害について賠償責任(不真正連帯債務)を負う。

(2)Xの損害について

Xは、Yらの不法行為によって、「本件土地の接道状況には問題はなく、建替えが可能である」旨誤信させられ、本件売買契約を締結し、本件借入れを行った上、本件売買代金及び本件借入れに係る利息金の支払をするに至ったものと認められる(本件売買契約の締結は、Xが銀行借入れを行うことを前提とするもので、Yらはこれを了知していた)から、これらの金員の出捐は、本件不法行為と相当因果関係にある損害と言うべきであるとして、
① 本件売買代金相当額と裁判所が認定した本件適正価格との差額
② 本件借入れに係る各利息金相当額等
合計1,726万4,536円の支払義務を認定した。

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本事例に学ぶこと

① 建物の売買では、建築確認がとれているから適法であるとの安易な判断は危険である。
② 業者の説明義務違反(不法行為)の時効は、損害及び加害者を知ってから3年、不法行為の時から20年とされている(民法第724条)。昔の重説ミスであっても、不法行為としての説明義務違反が認定されれば損害賠償の責めを負うことがある。
③ 銀行借入れにかかる利息金の支払が、不法行為と相当因果関係にあると認定される場合がある。

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お客様にはこの点を斟酌して頂いた上で、適正な仲介手数料をお支払い頂けると幸いです。

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安達孝一

部署:本店

資格:宅地建物取引士、定期借地借家権プランナー、 2級ファイナンシャルプランニング技能士、 日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタント、 日本仲人協会 マリッジアドバイザー

日々、情熱・魂(ゲミュート)・鋼鉄の意志で生きています。

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