不動産仲介トラブル事例26:代理権限は確認したか

本ブログでは、不動産業者向「ヒヤリハット!不動産仲介トラブル事例集」
記載の事例について記述します。

トラブルの要点:
老人ホームに入居中の母親が、長女を窓口として所有不動産の売却を依頼、売買契約締結後に母親の代理人弁護士から、母親には売却の意思がないことを通知する書面が送達。

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トラブル発生の概要

仲介会社Aの店舗に、中年の女性が来店しました。老人ホームに入居している母親(売主X)が所有している既存戸建を売却したいとの相談です。後日、仲介担当者Aは、司法書士を同行して、女性(長女)と共に老人ホームに入居中の母親(売主X)を訪問し、面談のうえ、対象不動産の売却の意思確認と、口頭で行為能力及び意思能力の確認を行いました。
媒介価額については、面談時に売主Xに説明し、承諾をいただきましたが、その際に売主Xから、売却の手続きについては長女に一任しているとの発言があったことから、特に委任状の作成は依頼せず、後日媒介契約書を長女に送付し、締結の手続きを進めました。
その後、買主Yから購入の申し込みがあり、長女と連絡を取った結果、契約の諸条件について承諾が得られたことから、売買契約締結の日程を決定しました。
契約当日は長女が1人で来店し、売主Xの氏名で署名押印(実印)を行い、手付金を受領しました。
ところが、契約締結の3週間後、売主Xの代理人だという弁護士から、売主Xには本件土地建物売却の意思はないことを通知する書面が送られてくるという事態となりました。

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トラブルの原因

このトラブルの原因は、仲介担当者Aが代理人と判断した長女に契約を代理する権限があるかの確認に不備があった点です。この事例の場合、口頭で売主X(母親)の意思確認を行っていますが、委任状は作成されておらず、委任する権限の範囲も明確にされていません。
法的には、代理権の授与に委任状が絶対に必要というわけではありませんが、代理人による契約を行う場合、宅建業者は、最低でも本人の意思確認、委任状及び代理人の本人確認など、その代理人に代理権が本当にあるかどうかを慎重に調査することが求められます。
代理権限の有無及びその範囲は十分留意しなければならず、確認を怠り不十分であったために当事者に損害を与えてしまった場合は、宅建業者として注意義務違反を問われることとなります。

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トラブル対応および再発防止対策

このトラブル対応については、代理人弁護士から売主Xには売却の意思はなく、長女に売却についての代理権を付与した事実はないとの主張があり、一方、仲介担当者Aによる代理権の確認手続きに不備があったことは明らかであったため、上長が買主Yに謝罪したうえで、売買契約を白紙解約し、買主Yが契約締結に要した費用については、仲介会社が負担することで解決することとなりました。
不動産の取引で代理人がいる場合、本人が第三者に代理権を与え売買をする、いわゆる任意代理が多数ですが、代理人の資格は、法的には規定されていません。誰でもなることが可能(民法第99条・第102条)であり、仲介会社としては、その代理人に代理権が本当にあるかどうかの確認を慎重に調査することが求められます。
代理権の存在の確認は、一般的に、代理人が相手方に本人の印鑑証明書付の委任状を提示して行われますが、不動産取引等の高額かつ重要な取引では、さらに慎重な確認が必要です。
例えば、親族であれば本人の実印の保管場所を知っていることがあり、本人に無断で印鑑証明書の交付手続きをすることも可能となります。そのため、印鑑証明書付委任状だけでは不十分であることから、必ず本人と面談のうえ、本人確認と不動産売却の意思確認及び当該代理人に委任した事実の有無を確認することが必要です。電話による確認も考えられますが、原則は、面談による確認を行うことが確実といえます。
なお、この取引では、売買契約書の署名は長女が売主Xの代筆をしていました。代理権を与えられている場合は、本人が署名できない場合に代理人の署名は有効となりますが、契約者本人の同意がないまま勝手に署名することはできません。)
また、代理人の名前のみが書かれたものは署名代理といいますが、本人のために代理行為を行うことが明確ではありません。そのため、代理人であることを示す際には、代理人と契約を締結する本人の氏名の両方を書く必要があります。両方書くことによって、本人から代理権を与えられていることが明確になります。
なお、この事例では、売主Xの意思能力と行為能力については問題となっていませんが、委任者である売主Xが老人ホームに入居中の高齢者であることを考慮すると、面談する際に以下の点について確認する慎重さが必要です。
①面談により、本人の言動から「不動産の売買の是非を判断できる状況にあるのか?」と
いうことに疑問が生じる場合は、交渉にあたる長女に対し、母親が「成年被後見人」等でないことを確認しておく必要があります。
②「成年被後見人」等の審判を受けている場合には、審判書を見せてもらうなど「成年後見人」が誰であるかを確認する必要があります。
③言動に疑問があるにも関わらず、「成年被後見人」等の審判を受けていない場合には、長女に対し、家庭裁判所の「後見開始の審判」等を受けるよう助言をすることを考慮すべきです。「後見開始の審判」の手続きには、数か月以上の期間が必要となります。その間、売買契約の交渉は、中断することが安全です。
また既に売買契約を締結している場合には、「自宅」の所有権移転と売買代金の決済を、「後見開始の審判」後に、「成年後見人」がこの「売買契約」を追認するまで延期すべきです。
また、「成年被後見人」の審判を受けた後、被後見人の不動産を売却する際には、対象の不動産が居住用であるか否かで手続きが変わってきます。居住用不動産の場合は、成年後見人が売却するに当たって、家庭裁判所の許可を得てしなければ、売買が無効になってしまいます。
不動産の処分の場合、成年被後見人本人が現在居住しているかどうか、現在居住していないとしても、過去に生活の本拠となっていたか、あるいは将来的に生活の本拠とする予定のある不動産であるかどうかによって判断されます。
つまり、本人が老人ホーム等の施設に入っていたとしても、将来的に生活の本拠とする予定のある建物については、居住用不動産とみなされる可能性があるので注意が必要です。
非居住用の不動産については、成年被後見人の判断によって売却することが可能で、家庭裁判所による許可は必要ありませんが、必要がある場合にのみに売却することが可能となります。「売却する必要性がある」とは、成年被後見人本人の生活費を確保したり、手術や入院に必要な医療費を負担したりするためといった、「本人」のために必要な場合のみです。

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トラブル防止のポイント

代理人による契約は、直接本人に面談して意思確認を行うこと。委任状及び代理人の本人確認など、代理権が本当にあるかどうかを慎重に調査することが重要です。

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お客様へのお願い

最近、仲介手数料の大幅値引き依頼をされるお客様が散見されます。
上記のように、「再発防止対策」「トラブル防止のポイント」に沿って、物件調査を基本に忠実に行なうには、不動産業者側にて相当な手間とコストが必要になります。
お客様にて仲介手数料の過大な値引き依頼をされると、物件調査のコストが捻出できず、物件調査の品質に影響が出てしまいます
お客様にはこの点を斟酌して頂いた上で、適正な仲介手数料をお支払い頂けると幸いです。

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安達孝一

部署:本店

資格:宅地建物取引士、定期借地借家権プランナー、 2級ファイナンシャルプランニング技能士、 日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタント、 日本仲人協会 マリッジアドバイザー

日々、情熱・魂(ゲミュート)・鋼鉄の意志で生きています。

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