おじさんのNOTE06:偉大な人間とはどんな人か――ナポレオンの一生についてVol.2

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本ブログは、吉野源三郎 著「君たちはどう生きるか」より一部抜粋しています。
本来の対象読者は小中学生ですが、お客様や取引先、同業の不動産業者にも役立つ内容が
含まれています。

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前編

(Vol.1より)
ナポレオンが出世の一歩を踏み出した頃、フランスの人民は、腐り切った封建制度を打ち倒して、新しい世の中を生み出すために、血みどろになって努力していた。ところが、その頃ヨーロッパの諸国は、まだ封建制度を守っていたから、フランスに新しい国家のできることを恐れて、それぞれ軍隊を出し、協力してフランスの新政府を倒そうとした。
フランスは、内乱と外患と一時に起こって、たいへんな苦しみだった。しかし、その苦しい中で、フランス人は、実に勇敢に戦い、決してその困難に屈しなかった。男はみんな兵役の義務を負い、大急ぎで軍隊を組織して、八方から寄せてくる外敵にあたったんだ。
その当時、ヨーロッパ諸国の軍隊は、一般に傭兵制度といって、雇い兵で軍隊を組織していた。兵士たちは給金を貰って、その給金のために戦うのだった。ところが、フランスの軍隊を作りあげている兵士たちは、新政府によって新たに自由を与えられたフランスの民衆だった。「彼らは自分たちの愛する祖国のために、喜んで命をささげる人々だった。自由、平等、友愛、の旗印のもとに、新しい時代を生み出したばかりのフランスの人民には、雇い兵なんかが夢にも知らない、勇気と精力とがあふれていた。
だから、彼らは、武器や弾薬が乏しく、正規の訓練も届いていなかったのに、すばらしい元気で外敵に立ち向かい、とうとう、追いしりぞけて、その祖国を守りとおしたのであった。そして、この新しい軍隊を率い、新しい軍隊にふさわしい戦術を考え出し、ヨーロッパ諸国の旧式な軍隊を、片っぱしからなぎ倒していったのが、ほかでもない、ナポレオンだったのだ。
だから、ナポレオンは、少なくとも彼が皇帝になるまでは、封建制度を打ち倒して新しい自由な世の中を作ろうと努力していたフランスを守るために、たしかに役に立っていたのだね。
いや、そればかりではない。彼は学芸の奨励のためにも、ずいぶん力をつくした。君は『世界の謎』の中にある『謎の文字』を読んで知っているだろうが、エジプトに遠征したときにも、大勢の学者や芸術家を軍隊に同行させて、エジプトの研究に従事させた。それが、どんなにその後のエジプト学の発達に役立ったかは、このとき発見されたロゼッタ石という石碑が、後にエジプト文字を読み解く大切な鍵となったことからもわかるだろう。
その後、フランスの人民がらち続く内乱に疲れて、国内の秩序と平和とを求め出したとき、彼はそれに乗じて権力を一身に集めていったけれど、彼の力によって新しい世の中の秩序と落ち着きとが生まれてきた限り、この野心的な行動さえ世の中のために役立っていた。
封建制度を除いたあとの、新しい世の中の秩序がどういうものであるかということは、このおかげではっきりとわかったんだ。彼は学者を集めて、その新しい秩序を、はっきり法律に定めさせた。これが有名な『ナポレオン法典』で、その後、方々の国の法律の模範になったが、恐らく、ナポレオンの事業のうちで、これが最大のものといえるだろう。-君はびっくりするかもしれないが、僕たち日本人までが、この法典のおかげをこうむっているんだよ。-日本も、明治維新と共に封建制度を廃して、四民平等の世の中となった。ところで、その新しい世の中の秩序、殊に人民同志の関係をどう定めたらいいかということが、すぐに問題になってきた。それで、わが国で最初の民法が定められたんだが、そのとき模範となったのが、『ナポレオン法典』だった。この民法は、その後いろいろ改正が行われたけれど、その根本は変わりがない。そして、新しい日本は、このレールの上をなめらかに進んでいって、とうとう日本はじまって以来の、目覚ましい商工業の発達をなしとげたんだ。

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中編

こういう風に、ナポレオンは、封建時代につづく新しい時代のために役立ち、また、その進歩に乗じて、輝かしい成功を次々におさめていったのだが、やがて皇帝になると共に、ようやく権力のために権力をふるうようになってきた。そして自分の権勢を際限なく強めてゆこうとして、次第に世の中の多くの人々にとってありがたくない人間になっていった。
その一番大きな失敗は、自分にあくまで楯突くイギリスを苦しめようとして、ヨーロッパ大陸全体に、イギリスとの通商を禁じたことだった。
ナポレオンは、自分の権勢をもってすれば、そのくらいな事はできると信じていた。また、自分の権勢のためには、それをやり抜かねばならぬと考えていた。
しかし、その頃世界の海上貿易を一手に独占していたイギリスと通商しないということは、当のイギリスを困らせるよりも、もっともっと、ヨーロッパ大陸に住む何千万の人々を困らせることだった。人々は、さしあたって、毎日使う砂糖にも事欠くようになってしまった。ヨーロッパでは、どんなに砂糖大根を作ってみても、人口に必要なだけの砂糖は取れないんだ。そして、何千万という人間の生きてゆくための必要は、いくらナポレオンの権力が強くとも、押し殺してしまうことができない。
厳重な罰を設けて取り締まったけれど、どうしてもこの命令は実行されなかった。こうして、ナポレオンの折角の政策は失敗におわり、おまけに彼は何千万という人民の怨み買ってしまった。
そこへ起こったのが、ロシア遠征の失敗だった。六十万もの人間がはるばるロシアまで出かけていって、氷や雪の中で、ほとんど全部みじめな死に方をしてしまったということは、考えてみると実に大きな出来事だった。
この人々は、ヨーロッパの各地から集まった兵隊たちで、何も自分たちの国のためにロシアまで出かけていったわけではなかった。彼らは祖国の名誉のために戦ったのでもなければ、自分たちの信仰や主義のために戦ったのでもない。命にかけて守らなければならないものは何ひとつなく、ただナポレオンの権勢に引きずられてロシアまで出かけ、その野心の犠牲となって、空しく死んでいったのだった。
六十万の人々には、それぞれ家族もあれば、友だちもある。だから、ただ六十万人が死んでいったばかりでなく、その上になお生きている何百万という人々が、あきらめ切れない、つらい涙を流したのだ。
ここまでくれば――、そうだ、これほどまで多くの人々を苦しめる人間となってしまった以上は、ナポレオンの権勢も、もう、世の中の正しい進歩にとって有害なものと化してしまったわけだ。遅かれ早かれ、ナポレオンの没落することはもう避けられない。そして、歴史は事実その通りに進行していった。

コペル君。ナポレオンの一生を、これだけ吟味してみれば、もう僕たちには、はっきりとわかるね。
英雄とか偉人とかいわれている人々の中で、本当に尊敬ができるのは、人類の進歩に役立った人だけだ。そして、彼らの非凡な事業のうち、真に値打ちのあるものは、ただこの流れに沿って行われた事業だけだ。

もし暇があったら、君は『人類の進歩につくした人々』という本を読んでみたまえ。同じ偉人といわれている人々の中に、ナポレオンとは全く別な型の人々のあることを君は知るだろう。
そして、これだけの事をしっかりと理解したのちに、君は、改めてナポレオンから学び得るものを、うんと学ばなければならない。彼の奮闘的な生涯、彼の勇気、彼の決断力、それから、あの鋼鉄のような意志の強さ!!!
こういうものがなければ、たとえ人類の進歩につくしたいと考えたって、ろくなことはできないでしまうのだから。殊に、どんな困難な立場に立っても微塵も弱音を吐かず、どんな苦しい運命に出会っても挫けなかった、その毅然たる精神には、僕たちは深く深く学ばなければならない。

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後編

君はナポレオンについて、こういう話のあるのを知っているかしら――-ウォーターローで敗れたナポレオンは、もうヨーロッパには身を置くところがなかった。
くわだ彼はロシュフールの港からアメリカに渡ろうと企てたが、その時すでに、この港はイギリスに占領されていて、彼はついに捕われの身となってしまった。
イギリスの海軍は、とりあえず彼を、イギリス本国へつれていった。ナポレオンの乗っているベルロフォーンという汽船がテームズ河口に碇泊していた間、波止場は毎日見物の人でたいへんな混雑だった。
なにしろヨーロッパの天地に風雲を巻きおこし、二十年間も無敵の英雄として恐れられていたナポレオンが、とうとう捕虜になってつれてこられたというのだから、イギリス人が驚喜したのも無理はない。
殊に、イギリス人にとっては、ナポレオンは最初から最後まで戦いつづけてきた相手で、彼のために苦い失敗をなめさせられたことも、二回や三回のことではなかった。それがついに捕えられ、しかも自分たちの国につれてこられたのだ。せめてナポレオンの乗っている船だけでも見ようと、大勢の見物人は、毎日波止場に群がってきた。
イギリスに着いて以来、ナポレオンはずっと船室にとじこもったまま暮らしていたので、波止場に集まった人々は彼の姿を見たいと思っても見ることができなかった。ところが、ある日、ナポレオンは久しぶりで外の空気に触れたくなり、とうとうその姿を甲板にあらわした。
思いがけず、有名なナポレオン帽をかぶった彼の姿を、ベルロフォーン号の甲板の上に認めたとき、数万の見物人は思わず息を呑んだ。今まで騒ぎ立っていた波止場が一時にシーンとしてしまった。そして、その次の瞬間、コペル君、どんなことが起こったと思う。数万のイギリス人は、誰がいい出すともなく帽子を取って、無言で彼に深い敬意を表して立っていたのだ。
戦いにやぶれ、ヨーロッパのどこにも身の置きどころがなく、いま長年の宿敵の手に捕えられて、その本国につれてこられていながら、ナポレオンは、みじめな意気阻喪した姿をさらしはしなかったのだ。とらわれの身となっても王者の誇りを失わず、自分の招いた運命を、男らしく引き受けてしっかりと立っていたのだ。そして、その気魄が、数万の人々の心を打って、自然と頭を下げさせたのだ。何という強い人格だろう。
―君も大人になってゆくと、よい心がけをもっていながら、弱いばかりにその心がけを生かし切れないでいる、小さな善人がどんなに多いかということを、おいおいに知ってくるだろう。
世間には、悪い人ではないが、弱いばかりに、自分にも他人にも余計な不幸を招いている人が決して少なくない。人類の進歩と結びつかない英雄的精神も空しいが、英雄的な気魄を欠いた善良さも、同じように空しいことが多いのだ。君も、いまに、きっと思いあたることがあるだろう。

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