不動産仲介トラブル事例18:既存の地下車庫利用で費用発生

本ブログでは、不動産業者向「ヒヤリハット!不動産仲介トラブル事例集」
記載の事例について記述します。

トラブルの要点:
古家付き戸建を建替え目的で購入後、既存の地下車庫を使用しようとしたところ、使用には多額の費用が生じることが判明。

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トラブル発生の概要

買主Yは、古家付き戸建を取得後に建物を解体して住宅を新築する計画で売買契約を締結しました。擁壁と一体となっている既存の地下車庫は、解体せずにそのまま使用する予定でした。
仲介担当者Aは、重要事項説明書において、『この土地の地下車庫付きの擁壁は「がけ条例」の規制を受けており、本物件建物を増改築、再建築する際には、原則として、当該擁壁の築造し直しを行わなければならないこと。再築造には多額の費用が生じること。』を説明していました。
買主Yは、新築建物の建築を依頼している建築会社と相談した上で、建物を擁壁から安息角※を確保できる距離をとって配置することとし、既存擁壁はそのまま使用するつもりでいました。
ところが、物件引き渡し後、買主Yが建築会社に建物新築を依頼し、既存の地下車庫の使用について行政に相談したところ、使用するためには建築基準を満たしているかコンクリートの配筋量等の調査をしなければならず、建築基準を満たしていない場合は、補強又は築造し直しが必要になるとの指摘を受けました。そこで建築会社は、買主Yに、地下車庫の天井部分を解体し、工作物の扱いにすることで使用可能となると提案してきました。
いずれにしても調査や工事の費用がかかることを知った買主Yは、仲介担当者Aに対して、「現状の地下車庫を使用するだけで費用がかかるなどとは聞いていないし、重説に記載もない。いったいどうしてくれるんだ。」と、クレームを申し入れてきました。
※「安息角」とは、土を積み上げたときに崩れることなく安定を保つ斜面の最大角度のことで、30度までの場合は、地盤が安定すると考えられています。

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トラブルの原因

仲介担当者Aは、買主Yから、引渡し後に既存建物を解体し、住宅を新築する計画であることを聞いていたことから、この物件の擁壁が「がけ条例」の規制対象に該当しているため、本件土地に新築建物を建築する際には、原則として、擁壁を築造し直す必要があり、擁壁の再築造には多額の費用を要する点を説明し、重要事項説明書にも記載していました。
また、擁壁の一部である地下車庫は、築造に際しての検査済証がないこと、地下車庫の使用については、建築士の判断となるため、建築会社に相談するように説明していましたが、既存状態での使用に際して追加費用がかかる可能性については特に触れていなかった点がトラブルの原因になりました。
既設の擁壁の場合、検査済証の有無にかかわらず、ひび割れやはらみ、劣化など、安全上支障がないか専門家に判断してもらう必要があります。
この事例の場合、既設の擁壁から距離をとるか、既設の擁壁に影響を与えないよう安息角の範囲内で深基礎、もしくは杭により基礎を深い地盤まで設けるかすれば、擁壁を再築造せずに建物を新築することが可能であったかもしれません。だとしても、既存の地下車庫は、既設擁壁の一部であるため、これを使用するためには擁壁としての安全性が問題になります。この点を見落としていたことがトラブルの原因となりました。
行政からは、既設の地下車庫を使用するには、地下車庫が建築物として擁壁の一部である以上、安全上、配筋量等の調査が必要であり、建築基準を満たしていない場合は補強又は再築造の必要があると指摘されており、買主Yが契約前から既存地下車庫を使用する意向があった点を考慮すれば、仲介担当者Aは、役所調査の段階で地下車庫について、そのまま使用して問題がないかまで当然に確認する必要があったといえます。
トラブル対応については、仲介会社として重要事項説明の内容に不備があったことから、上長が謝罪の上、追加重説を行い、買主Yの仲介手数料を放棄することで解決することとなりました。

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トラブル対応および再発防止対策

擁壁に関するリスクは、解決に多額の費用を伴うケースも多く、買主の購入の意思決定に影響を及ぼす事項です。建物を建築する際、地耐力の関係上、基礎のコストが嵩むケースに加えて、所轄官庁から擁壁の改修、補修等の指導を受ける場合があります。
また、専門家に依頼することで調査にもコストがかかることから、調査・使用・再築造について費用負担が生じる可能性があることを、仲介会社として重要事項説明書にて十分に説明する必要があります。

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トラブル防止のポイント

既存擁壁には要注意! 再築造コストだけでなく、調査・使用にもコストがかかります
買主にとって、購入意思決定の重要な要素です。

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お客様へのお願い

最近、仲介手数料の大幅値引き依頼をされるお客様が散見されます。
上記のように、「再発防止対策」「トラブル防止のポイント」に沿って、物件調査を基本に忠実に行なうには、不動産業者側にて相当な手間とコストが必要になります。
お客様にて仲介手数料の過大な値引き依頼をされると、物件調査のコストが捻出できず、物件調査の品質に影響が出てしまいます
お客様にはこの点を斟酌して頂いた上で、適正な仲介手数料をお支払い頂けると幸いです。

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安達孝一

部署:本店

資格:宅地建物取引士、定期借地借家権プランナー、 2級ファイナンシャルプランニング技能士、 日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタント、 日本仲人協会 マリッジアドバイザー

日々、情熱・魂(ゲミュート)・鋼鉄の意志で生きています。

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