不動産仲介トラブル事例17:擁壁の高さは1.5mだったが

本ブログでは、不動産業者向「ヒヤリハット!不動産仲介トラブル事例集」
記載の事例について記述します。

トラブルの要点:
更地を購入して住宅を建築しようとしたところ、土地の北側にある擁壁に「がけ条例」の適用があるため、新たな防護壁設置が必要であることが判明。

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トラブル発生の概要

買主Yは、仲介会社Aの媒介で、東京都下に立地する更地を売主Xから購入する契約を締結しました。契約後、買主Yが住宅建築のため事前調査を建築会社に依頼したところ、この土地の北側隣地の擁壁が「がけ条例」の規制の対象となるため、建物を建築するには、がけの高さの2倍以上の水平距離をとるか、新たな防護壁を設置しなければならないことが判明しました。
買主Yは、売主Xと仲介会社Aに対して、「こんな話は聞いていない。そんなに距離をとったら希望の建物は建築できないし、新たな防護壁を造る追加費用は支払えない。」と言って契約解除を申し立ててきました。

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トラブルの原因

この土地の北側には一段高くなっている擁壁があり、高さ1.5mの擁壁上に1.2mの高さのブロック塀がある構造でした。
売主Xから媒介の依頼を受けた仲介会社Aの担当者Bが、隣地所有者に擁壁について確認したところ、「自分は中古でこの家を購入したが、擁壁の建築に関する書類は持っていないため詳しいことはわからない。」との回答でした。
仲介担当者Bは、東京都の「がけ条例」で、高さ2mを超えるがけについては規制対象となるという知識はありましたが、この擁壁は高さが1.5mしかなかったことから、売買時の重要事項説明書では「がけ条例」に関する事項には触れずに、「敷地の北側には、北側隣地が所有する高さ1.5mの擁壁と1.2mのブロック塀が築造されています。」とだけ記載しました。
ところが、仲介担当者Bは、高さ1.5mの擁壁の上に築造されたブロック塀の内側が盛土になっていることを見落としていました。このため、この土地と隣地の地盤面の高低差は2mを超えており、「がけ条例」の規制の対象となっていたのです。このことがトラブルを招く大きな原因となりました。

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トラブル対応および再発防止対策

東京都建築安全条例第6条(がけ条例)では、高さ2mを超えるがけの下端から水平距離ががけの高さの2倍以内のところに建築物を建築する場合には、原則として、高さ2mを超える擁壁を設置しなければならないと規制しています。擁壁をつくらないのであれば、がけの高さの2倍以上離して建物を建築する必要があります。
重要事項説明における法令上の制限に関する説明事項であり、規制により建物を建築できる位置や大きさに制約を受け、又は建物の構造の変更や防護壁の築造など多額の費用を要することは、買主が購入を判断するのに大きな影響を及ぼす事項です。
現地調査において、隣地に立ち入らせてもらうか、梯子などを使うかして擁壁の状態や隣地の地盤面の状況を直接確認していれば、未然に防ぐことができた事例といえます。
仲介会社として重要事項説明に不備があったことは明らかであったことから、買主からの損害賠償請求や違約解約の可能性もありましたが、調査の不備を謝罪し、売主Xが手付金の倍額を買主Yに返還することで手付解除することの承諾が得られ、売主の損害金については、仲介会社が補填する形で解決することとなりました。仲介会社としての調査ミスが原因で大きな損害が発生することとなった事例です。
「がけ条例」は、一定のがけ(崖)のすぐ上や下に家やビルなど人の住む建物を建てることを制限するために設けられたものですが、一般の消費者のだれもが知っているという内容ではありません。一般的には、「2mまたは3mを超える高低差があり、30度を超える傾斜をなす土地」をがけとして規制の対象にしています。
「がけ条例」というのは通称で、各都道府県、政令指定都市や自治体によって呼び方が違います。規制の内容は自治体によって異なりますが、がけに近接する敷地には必ず何らかの規制があるため必ず確認する必要があります。
取引に当たっての注意点としては、仲介会社として、買主が規制内容を十分に理解できるよう説明することが重要です。
具体的には、
①どのような対応策があるのか
②希望する建物が建築できるのかどうか
③予算の範囲に収まるのかどうか
など、条例の適用の可能性、対応策、費用見込み等の事前説明をすることが取引の安全を確保し、安心を提供するためには必須です。

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トラブル防止のポイント

がけに近接する敷地には必ず何らかの規制がある!
地域によって規制内容が異なる点に注意が必要です。
擁壁の築造、建物の対策費用は高額となるので要注意!
十分な事前調査が必須です。

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お客様へのお願い

最近、仲介手数料の大幅値引き依頼をされるお客様が散見されます。
上記のように、「再発防止対策」「トラブル防止のポイント」に沿って、物件調査を基本に忠実に行なうには、不動産業者側にて相当な手間とコストが必要になります。
お客様にて仲介手数料の過大な値引き依頼をされると、物件調査のコストが捻出できず、物件調査の品質に影響が出てしまいます
お客様にはこの点を斟酌して頂いた上で、適正な仲介手数料をお支払い頂けると幸いです。

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安達孝一

部署:本店

資格:宅地建物取引士、定期借地借家権プランナー、 2級ファイナンシャルプランニング技能士、 日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタント、 日本仲人協会 マリッジアドバイザー

日々、情熱・魂(ゲミュート)・鋼鉄の意志で生きています。

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