不動産仲介トラブル事例07:再調査で検出された土壌汚染物質

本ブログでは、不動産業者向「ヒヤリハット!不動産仲介トラブル事例集」
記載の事例について記述します。

トラブルの要点:
売主(一般法人・会社)は、売買対象土地の土壌汚染調査をした上で契約、引渡し後に買主(一般法人・会社)の調査で基準値を超える土壌汚染が判明。

相続、離婚、アンガーマネジメントで、お悩みの方。
東京都新宿区にお住まいの方。東京都新宿区に不動産をお持ちの方。
不動産にお悩みのある方は、是非、株式会社アダチにご相談下さい。


トラブル発生の概要

本事例の土地は、以前、機械部品を製造・販売する会社の土地の一部でした。そのため、本件取引では、「売主は、引渡し前に土壌汚染について調査を行い、汚染物質が確認された場合には、売主の責任と負担において除去する」と特約を定めて売買契約を締結しました。
売主Xは、引渡し前に契約どおり調査を行いましたが、土壌汚染物質は検出されなかったため、予定どおり引渡しを行いました。なお、この契約における「契約不適合責任の通知期間」は、物件引渡し後6か月間と特約されていました。
ところが、引渡し後10か月を経過した時点で買主Yが発注した建築工事が始まると、コンクリートガラ等の地中障害物が発見されるとともに、不審に思った買主が念のために行った再調査により土壌汚染物質である油分含有土が検出されました。
買主Yは、引渡し前に売主Xが依頼して行った調査の方法と範囲が不適切であり、調査会社の選定にも過失があるとして、汚染土壌の改良工事費用並びに地中埋設物の撤去費用相当額の支払いを求めてきました。あわせて仲介会社Aには、調査説明義務違反を理由に損害賠償請求を求めてきました。

相続、離婚、アンガーマネジメントで、お悩みの方。
東京都新宿区にお住まいの方。東京都新宿区に不動産をお持ちの方。
不動産にお悩みのある方は、是非、株式会社アダチにご相談下さい。

トラブルの原因

この取引では、土壌汚染の可能性が想定された土地であったことから、引渡し前に売主Xの責任と負担で土壌汚染に関して調査を実施した上で引き渡すことに合意して売買契約を締結しています。また、商法上の商人間の取引でもあったことから、売買契約の特約で「契約不適合責任の通知期間」を6か月と定めていました。
この取引の場合、売主及び仲介会社は、事前に売主の負担と責任により調査を実施することで、取引の安全を確保し、買主が納得する物件を引き渡したように思えますが、問題となった土壌汚染や地中埋設物は、地中に存在していても直接確認できるものではありません
特に土壌汚染の調査は、サンプリング調査であることから、「土壌汚染が存在しないことを証明するものにはならない」ということを認識する必要があります
事実、本事例では買主Yによる再調査で汚染物質が発見され、土壌改良工事費用及び地中埋設物の撤去に費用を要することが明らかになりました。
土壌汚染の可能性が疑われる土地の取引においては、たとえ事前に調査を実施したとしても、告知した情報以外に汚染物質が存在する可能性(リスク)を認識した上で取引を行う必要があります。
本件トラブルの解決に当たっては、契約不適合責任の通知期間を超えていたことに加えて、売主Xが選定した調査会社について買主Yも同意していた事実などから、仲介会社Aが売主・買主の要求内容を調整して、売主Xが汚染物質の除去費用と地中埋設物の撤去費用の一部を負担し、仲介会社Aが売主・買主の仲介手数料を減額することで、解決を図ることとなりました。

相続、離婚、アンガーマネジメントで、お悩みの方。
東京都新宿区にお住まいの方。東京都新宿区に不動産をお持ちの方。
不動産にお悩みのある方は、是非、株式会社アダチにご相談下さい。

トラブル対応および再発防止対策

本事例には、今後の取引においてトラブルを未然に防ぎ、取引の安全を確保するために参考にすべきポイントが含まれています。
前述のとおり、土壌汚染調査は、汚染物質が存在しないことを立証できるものではありません。本事例のように、契約不適合責任負担期間の経過後であっても、土壌汚染が発見された場合に、買主が売主の調査が不十分である点や汚染物質の存在に売主として重大な過失があるとして、「契約不適合責任の通知期間6か月」の適用についても無効を主張し、損害賠償を求めてくる可能性もあります。
また、再調査により基準値を超える汚染物質の存在が判明した場合、その除去費用(土壌汚染対策費用)が売買代金に近いなど、著しく高額であった場合は、「特約」そのものが錯誤により「取消し」であると主張される可能性も想定されます。
そのため、仲介会社としては、引渡し後に汚染物質が発見される可能性があるということを前提に取引をまとめることが重要です。
トラブルを未然に防ぐポイントとして、以下の点に十分に留意して売買契約を締結すべきです。
①売主・仲介会社は、知りうる情報についてすべて買主に告知する。
 例えば、「過去に汚染の可能性を指摘されたことがある」「近隣の工場跡地で土壌汚染に伴う土壌改良工事を行った」など
告知した情報以外に汚染物質が存在する可能性(リスク)を認識する。
 「調査は、サンプリング調査によるものであり、汚染土壌が完全に存在しないことを証明するものではありません」など
当該リスクが顕在化した場合のリスクの負担配分を合意しておく
 ・負担者は売主・買主のどちらになるか、もしくは負担割合はどうなるか。
 ・負担期間の定め
 ・負担金額の上限の定めなど
④上記の合意事項は、売買契約書に明記しておく。

相続、離婚、アンガーマネジメントで、お悩みの方。
東京都新宿区にお住まいの方。東京都新宿区に不動産をお持ちの方。
不動産にお悩みのある方は、是非、株式会社アダチにご相談下さい。

トラブル防止のポイント

土壌汚染調査はサンプル調査です。存在しないことを証明するものではないことに注意!
将来のリスク対応を明確にすることが大切です。

相続、離婚、アンガーマネジメントで、お悩みの方。
東京都新宿区にお住まいの方。東京都新宿区に不動産をお持ちの方。
不動産にお悩みのある方は、是非、株式会社アダチにご相談下さい。

お客様へのお願い

最近、仲介手数料の大幅値引き依頼をされるお客様が散見されます。
上記のように、「再発防止対策」「トラブル防止のポイント」に沿って、物件調査を基本に忠実に行なうには、不動産業者側にて相当な手間とコストが必要になります。
お客様にて仲介手数料の過大な値引き依頼をされると、物件調査のコストが捻出できず、物件調査の品質に影響が出てしまいます
お客様にはこの点を斟酌して頂いた上で、適正な仲介手数料をお支払い頂けると幸いです。

相続、離婚、アンガーマネジメントで、お悩みの方。
東京都新宿区にお住まいの方。東京都新宿区に不動産をお持ちの方。
不動産にお悩みのある方は、是非、株式会社アダチにご相談下さい。

ブログ一覧ページへもどる

まずはご相談ください!

0364573908

営業時間
10:00 ~ 18:00
定休日
土・日・祝日

安達孝一の画像

安達孝一

部署:本店

資格:宅地建物取引士、定期借地借家権プランナー、 2級ファイナンシャルプランニング技能士、 日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタント、 日本仲人協会 マリッジアドバイザー

日々、情熱・魂(ゲミュート)・鋼鉄の意志で生きています。

安達孝一が書いた記事

関連記事

不動産売却

売却査定

お問い合わせ